シェアハウスの相手は推しで溺愛されました。  【完】

夏休みといったら?


「みーちゃん、夏休みといったら何?」

「夏休み?」

お昼ごはんの冷やし中華を食べていると翔太くんがいきなり聞いてきた。

夏といったら……


「夏祭り?」

「う、からつくやつだよ。」

う、からつくやつか……。

「うなぎ釣り?」

「みーちゃん、わざと?」

翔太くんが、ちょっとだけ拗ねた顔をした。

うなぎ釣りくらいしか、すぐ思いつかなかったんだけど……。

「海だよ。」

海…!
私、最近海行ってない。
あの、潮風、匂い。
久しぶりに行きたいな〜。

「私、海行きたい〜!」

私がそう言うと、翔太くんは待ってました、というふうにスマートフォンの画面を見せてきた。

スマートフォンの画面には、シェアハウスの近くの有名な海の写真が表示されていた。

「ここどう?」

「いいね!」

私がグッとポーズをすると翔太くんは優しく笑って、

「夏休み入ったら一緒に行こう!」

と言った。

今から夏休みが楽しみだ。


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