シェアハウスの相手は推しで溺愛されました。 【完】
四季さん
ピーンポーン
私が大学から帰ってきて自分の部屋を掃除していると玄関のチャイムが鳴った。
「はーい。」
ドアを開けるとそこにいたのは四季さんだった。
「ちょっと話がある。」
四季さんをリビングに案内する。
四季さんは私が用意した紅茶を一口飲んだあとにこうきりだした。
「翔太の告白断ったんだな。」
「……はい。」
「告白を断ったこと自体は責めない。
だけど、これだけは聞いて欲しい。」
四季さんが喋りだしたのは、翔太くんと私がシェアハウスで暮らしているのは偶然ではないという事だった。
翔太くんはずっと私を探していた。
探していた理由は、私が送ったファンレターだったという。
私が書いたファンレターが翔太くんの初めての手紙だったという。
私の手紙をくるのを毎月毎月楽しみにしていたそうだ。
その手紙を読むにつれて翔太くんは私のことを自然と好きになっていった。
そして、私がこのシェアハウスに住むと知った翔太くんは、自分のマンションから引っ越したということだった。
「三玲さんは、翔太のことがホントに好きじゃないの?」
四季さんは玄関先でそう私に言って帰った。
「私は……、好きだよ。」