あなたへ贈る手紙
ひとりぼっち
あなたがいない夜更けにミルクを溶かして
似つかわしくないタバコをひとつ
あなたの寝顔を想像したりなんてして
眠気はどこかへ消えちゃった

少し遠くへ行く前に
あなたの街を見てみたかった
そんなことを伝えることも忘れて
あなたあと触れていられる時間を優先した

違う街へ行っても忘れないでね
他の子に目移りしたりなんてしないで
だけど、他の誰かの前で楽しそうにしてる
そんなあなたを思い浮かべる

悔しいのか寂しいのか
名前のつけようのない感情が
目眩しそうなほどぐるぐるしてる

あの日伝えたかった曲は

いまも歌えないまま
口ずさんでしまえばすべてが
終わっちゃうような気がして

フォルダーを気怠げな顔をして
ひたすらあなたを探している
入れたばっかのココアも
なんだかいまは飲む気もしない

こんな日が来ることなんて
あの日覚悟してたはずなのに
理解してるよりもうんと早く
時間は過ぎてしまった

いまなにしてるの?
そんなひとことですら怖くなって
何回も打っては消してばかり

結ばれた糸を震えた手で握っている
壊れないようにそっと抱きしめて

あなたの声を聞けば
あなたの顔を見れば泣きたくなって
あなたにまた会えば帰りたくないって
きっと言うんだってわかってる

だけど

こんな自分も等身大のあたしだから
どうかいつまでも離さないでいて

猫のように気まぐれで
犬のように忠実なあたしを
どおうか老けてしまっても
そばにいさせてね

っずっと同じ未来を
描いていけますように
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