このまま惚けて、それから




「一緒の墓に埋まることを前提に俺と付き合ってくれませんか」

「えっ嫌です」

「棺桶はダブルで」

「ベッドはダブルで、みたいに言わないでくんない?」



1年生の時、私と奴は同じクラスでは無かった。

青はA組、私はD組。特別授業で隣のC組との交流があることはあっても、A組とは全くと言っていいほど交流はない。


私が青の存在を知っていたのも、意図的に聞こうとしなくても噂が耳に入ってくるからだ。



玄野 青を知らないものはいないと、高校一年生にして学校中から言われるほど、青はイケメンとして名高い生徒だった。


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