全ては、お前の為
「あ…指輪…?」
「うん」
紅零が雨音の左手の薬指にはめた。
「雨音もはめて?」
「うん…」
雨音も紅零の左手の薬指にはめた。

「綺麗…」
「雨音」
「ん?」
「好きだよ」
「私も、大好き!」
「だったら、いいよね?
もらっても……」
「え?」
「雨音を……」
「………うん、私も愛し合いたい…!」

「ンンン……んぁ…」
「………」
「待っ……苦し…」
「……ごめん…止まんない…」
ベットに組み敷かれ、紅零のキスに翻弄され続けている雨音。
酔ったように、口唇を貪る紅零。

五年という月日は、再会した二人を更に恋に落としていく。

ググッと繋がって、また紅零が雨音の口唇を奪う。
「はぁはぁ…まだ、繋がっただけなのにそれだけでイキそう……」
口唇を離して、囁く紅零。
「紅零…」
「ほんと…夢みたい……こんな風に、雨音と繋がってるなんて……」
「ん……紅…零……手、繋ご?」
「うん…」
指を絡めて繋ぎ、紅零が雨音の指先にキスを落とした。

「雨音…もっと、気持ちよくなろうね…一緒に……!」
「うん…」
「落ちて、落ちて、落ちてしまって……放れられなくなろう!
俺達を邪魔する奴は、全部消してあげるから…!」
「んぁぁ……紅、零…今…なんて…?」
「ううん……ほら、もう俺だけに集中して…?
好きだよ、雨音…愛してるよ……」
「あ……はぁ…んぁ…あ…」


そして更に、五年という月日は━━━━━

紅零を狂わせていった…………

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