同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉



 抱きしめた、私のことを。


「一輝くんっ⁉」


 やっぱり‼
 今の一輝くんは。
 私が知っている一輝くんとは全然違う‼


 今までの一輝くんは。
 簡単にハグをしてくるような子ではなかった‼


 見た目のイメージ。
 それもだけど。
 中身も変わった⁉


「……あの……
 一輝くん……?」


 わからなくなっていた。
 どうすればいいのか。


「あっ、ごめん、結菜ちゃん。
 つい嬉しくて」


 そう言った一輝くんは少しだけ慌てて私から離れた。



 あれ?

 ハグされて思ったんだけど。

 一輝くん、この二年間で背がすごく伸びている。



 二年前に見た一輝くん。
 その頃の一輝くんが姉の彩月と並ぶ。
 そうすると、ほとんど身長差がなかった。

 同い年の男の子たちと比べても。
 小柄な方だった。



 でも今の一輝くんは。
 見上げないと顔がよく見えないくらい。


 見た目のイメージも身長も。
 ここまで変化が激しいと。
 どこかで、すれ違っても全く気付くことはできないと思う。



「結菜ちゃん?
 僕の顔に何かついてる?」


 しまった‼

 つい一輝くんの顔をじっと見てしまった‼


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