同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉



「彼ね、大学生なの。
 今年、二年生」


 それも初耳だ。


「どこで知り合ったの?」


「バイトで」


「バイト……」


「うん。
 私と彼は同じバイトなの」


 それもまた初耳。


「初めは頼りになるバイトの先輩だった。
 それが、いつしか……」


 そうだったんだ。


「来週から彼と一緒に暮らすことになったのは、
 今年に入ってすぐ彼が『一緒に暮らさないか』って言ってくれたからなの」


 なるほど。


「でも一緒に暮らすのは、ちょっとだけ待ってほしいって言ったの」


 それって。


「今、友達と一緒に暮らしてて、
 私が出ていくと、その子が一人になっちゃうからって」


 やっぱり。


「今年の春から、もう一人こっちに来るから。
 その子が来たら友達は一人暮らしじゃなくなるからそれまでは、って」


 そういうことだったんだ。


 それで。

 こっちに来るという、その子。

 とても気になる‼


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