月明かりに照らされて
『おい、お前ら…!なんでそいつと仲良くしてるんだよ!!』


そう言ったのは飛燕の中でも一番喧嘩っ早く、紗代莉を連れてきた張本人の"伊藤 夏(いとう なつ)"。

確か夏は紗代莉と幼馴染だったかな。
だからこそ夏は紗代莉を傷つけた私を一番嫌っている。
本当に何もしてないのにな…。

夏は喧嘩っ早いところはあったけど、ムードメーカー的な存在でいつも私を楽しませてくれた。

《桜!今日は一緒にゲームやろうぜ!》

《桜といるとやっぱ楽しいな!》

そんな風に二人で笑い合った日を思い出すと胸が痛む。
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