かりそめ蜜夜 極上御曹司はウブな彼女に甘い情欲を昂らせる
「それって、どういう意味でしょうか?」
遊佐さんがそう思うのに心当たりがあって、ジトッとした目線を遊佐さんに送る。きっと私の見た目や性格の子供っぽさがそう思わせたんだろうけれど、なにも笑うことはないんじゃないかと唇を尖らせた。
「葉月は本当に、俺が思った通りの反応を見せるよな。どうせ、私は子どもっぽいですよとか思って膨れてるんだろう?」
「違うんですか?」
だったら他に、どんな理由があるというのだろう。少し考えてみたけれど思い当たらなくて、座っていても目線の高さが歴然と違う遊佐さんを見上げた。
「違うな。葉月の自分らしく素直な姿は、親の愛情をたくさん受けて育った証だと思ったからだ。姉弟がいたら親の愛情は独占できないだろう? だからひとりっ子だと思っていただけで、子供っぽいとは少しも思っていない」
「そ、そうなんですね……」
なんだかとてもいいことを言ってもらえているようで、心の中がくすぐったい。大人の遊佐さんから見て、子供っぽいと思われていないことも正直嬉しい。