かりそめ蜜夜 極上御曹司はウブな彼女に甘い情欲を昂らせる

「見ないで……」
 
 この体勢では隠すことはできなくて、真っ赤であろう顔を両手で隠す。

「今更だろう。さっき身体を洗ったときに見ているからな」
 
 そういうことではない。裸なんて親にしか見られたことがない。修学旅行のときだって、バスタオルを巻いていたくらいだ。
 
 最後の悪あがきで、遊佐さんの胸元をこぶしで叩く。でもそんなもの彼には全く効果がなくて、脱衣室でバスタオルを私にかけると廊下に出た。
 
 そのまま連れていかれたのは、もちろんベッドルーム。マスターベッドルームだろうそこは何畳あるのかわからないほどの広さで、ホテルのスイートルームのような大きなベッドがある。キレイにベッドメーキングされているそこにゆったりと下ろされて、逃げる間もなく遊佐さんに囚われた。

「葉月が欲しい」
 
 欲望に燃える目で見つめられて、身体だけじゃなく心まで囚われてしまう。私の身体の上にかろうじてかかっているバスタオルの下に、遊佐さんの手が忍び込んでくる。


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