かりそめ蜜夜 極上御曹司はウブな彼女に甘い情欲を昂らせる
どうやら地雷を踏んでしまったみたいだ。熱く燃え滾るような目を向けられて、鷹下の雀にでもなった気分だ。
それでも身体を許すわけにはいかない。というより疲れ果てていて、私の身体はまだ回復していないのだ。
「瑞希さん、ダメですよ。少し落ち着きましょう」
「なにを言っている。俺はいつだって冷静だ」
確かに仕事をしているときの瑞希さんは冷静で落ち着き払っているけれど、今は少々感情的になっているような……。
「毎日抱いて、俺なしではいられない“俺中毒”にさせたくなった」
瑞希さん中毒……。
昨晩の甘い情事を思い出し、途端に身体が熱くなる。そうなりそうな自分が容易に想像できて……怖い。
「ダ、ダメ、ホントにダメですよ。なんでも、ほどほどがいいんです」
「そうか、わかった。これからは手加減する」
よかった。やっとわかってくれた……。
その言葉にホッとしたのも束の間。瑞希さんの目の中の熱いほどの情熱は全く衰えていないのに気づいて、ぶるっと身震いする。
「今日が日曜日でよかったな。もう少し、葉月を堪能させてもらう」
「え──」
そんな……と言いかけて開いた唇を、瑞希さんに奪われた。それからまた何時間も愛されて、しばらく足腰が立たなくなったのは……言うまでもない。