幸せの探し方
「それは恋人が欲しいと言うことですか?」

そう言った門谷さんに、
「恋人と言うよりも夫ですね」

わたしは返事をした。

「それじゃあ、今夜は何か予定がありますか?」

「えっ、予定ですか?」

門谷さんの質問の意味がわからなくて、わたしは聞き返した。

と言うか、初対面に対して何を聞いているんだろう?

訳がわからなくていたら門谷さんがわたしの顔を覗き込んできた。

端正なその顔立ちに覗き込まれて、また見とれそうになった。

「試してみませんか?」

「な、何をですか?」

一体何が言いたいのだろうか?

そう思っていたら、
「躰の相性を」

門谷さんが言った。

「…はい?」

それはつまり、“そう言うこと”をすると言うことですよね?
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