幸せの探し方
「えっ?」

何が“わかった”と言うのだろうか?

「“蜜柑さんは蜜柑さん”なんだと言うことが」

「はい?」

何を言ってるんだ、おい。

わたしはわたしだぞ。

今日1日いた相手は誰だと思ってたの?

「“私ならば”とか“蜜柑さんみたいなタイプの人”じゃなくて、“蜜柑さんは蜜柑さん”だと言うことがわかりました」

いや、何の話だ!?

日本語でしゃべっているんだよな?

なのに、何でわたしはこの人が話していることが全く理解できないんだ。

「俺が今まで会った女たちと全くタイプが違う」

門谷さんはそう呟いた。

つまり、これってあれか?

マンガや小説でよくある“あいつ、おもしれー女だな”って言うヤツですよね?

んな訳あるかって笑いながら読んでたけど…まさか、その展開に自分がなってしまうとは…。
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