幸せの探し方
「開けてもいい?」

「どうぞ」

宇大くんから許可をもらったので、誕生日プレゼントを開けた。

「わーっ、かわいい!」

プレゼントの中身は、アロマキャンドルのセットだった。

グレープフルーツ、オレンジ、ラベンダー、レモングラスの4種類が入っていた。

「恵麻ちゃんと一緒に選んだんや」

宇大くんは得意気に笑いながら言った。

「恵麻ちゃん…ああ、恵麻ちゃんね…」

彼女の名前を言いながら、わたしは首を縦に振ってうなずいた。

「恵麻ちゃんって、誰ですか?」

「南川さんの奥さんの名前だよ」

社員たちがそんなことを言っていた。

「社長と南川さんの奥さんって、知りあいなんですか?」

そう聞いてきた社員に、
「まあ、一応ね」
と、わたしは返事をすることしかできなかった。
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