幸せの探し方
何を言われたのか、すぐに理解ができなかった。

「…デート、ですか?」

「一緒にドライブでもどうかと」

高天原さんは微笑んだ。

「来生さんの都合が悪かったら、また日を改めて…」

「行きます!」

さえぎってしまって申し訳ないけれど、わたしは言った。

だけど、わたしの返事に高天原さんは嬉しそうに笑った。

「それじゃあ、仕事が終わったら連絡をください。

迎えに行きますので」

そう言った高天原さんに、
「はい、楽しみにしてます」
と、わたしは返事をした。

どこへ連れて行ってくれるんだろう?

今日のスーツは、特に変じゃないよね?

仕事が終わったらメイクを直さないと。

わたしの頭の中は、しっかりとそれが占めていた。

今は仕事が先だ!
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