幸せの探し方
「欲しいと言えば欲しいですね。

何人までと聞かれたら…うーん、2人か3人くらいですかね?」

その質問に答えた後で、
「えっと、どうしてそんなことを…?」
と、わたしは聞き返した。

「以前、バツイチだと打ち明けたことがありましたよね?」

「え、ええ…」

首を縦に振って返事をしたわたしに、
「離婚の理由は、子供のことだったんです」

高天原さんは言った。

「子供ですか?」

「価値観の違い、と言った方がいいんでしょうか?

僕は子供を望んでいたのですが、元妻は子供を望まなかったんです」

そう言った高天原さんはそのことを思い出したと言うように、悲しそうな顔をした。

「欲しくなかった、そう言うことですよね?」

わたしが聞いたら、
「ええ、そうです」

高天原さんは答えた。
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