幸せの探し方
幼稚なこと…で済むんだったら誰も苦労しないかも知れないと、この時ばかりは思った。

「えっ…？」

それから数日が経った朝のこと、マンションのゴミ捨て場の前でわたしは絶句していた。

この日は可燃ゴミの日で外に出たついでにゴミ袋をゴミ捨て場に捨てた…のだが、夕方から雨が降ると天気予報が言っていたことを思い出して傘を取りに行こうと急いで自宅へと戻った。

傘を手に持って自宅を出てゴミ捨て場の方にふと視線を向けると、思わず立ち止まってしまった。

「何でゴミがないの…？」

他にゴミ袋があるところを見ると、収集車が持って行ったと言う訳ではなさそうだ。

でもどうして、わたしが出したゴミ袋だけがないのだろう…？

「こ、怖ッ…」

わたしは呟くと、ゴミ捨て場の前から逃げ出した。
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