公然の秘密
23歳になった辺りから、友人たちから結婚報告や出産報告を聞くようになった。
次は自分だ、いつプロポーズをされるのだろうか…と待ち望んだけれども、弘人の口から結婚の話が出てくることはなかった。
ずっと前に友人ができちゃった婚をした…とそれなりに結婚の話題を出しては見たものの、
「へえ、そうなんだ」
と、弘人は一言だけ返事をしただけだった。
(もしかして、結婚する気がないのかな…?)
まるで自分には関係ないと言いたげなその返事に柚愛は心を曇らせた。
「友達の子供なんて、1番大きい子は小学1年生だって言うのに…」
そう呟いたのと同時に電子レンジがチーンと鳴った。
冷凍パスタが温まった。
「職場が人手不足になったのは1人は結婚を機に退職して、もう1人は産休に入るから休むことになって…」
柚愛はブツブツと独り言を呟きながら、フォークを取り出した。
次は自分だ、いつプロポーズをされるのだろうか…と待ち望んだけれども、弘人の口から結婚の話が出てくることはなかった。
ずっと前に友人ができちゃった婚をした…とそれなりに結婚の話題を出しては見たものの、
「へえ、そうなんだ」
と、弘人は一言だけ返事をしただけだった。
(もしかして、結婚する気がないのかな…?)
まるで自分には関係ないと言いたげなその返事に柚愛は心を曇らせた。
「友達の子供なんて、1番大きい子は小学1年生だって言うのに…」
そう呟いたのと同時に電子レンジがチーンと鳴った。
冷凍パスタが温まった。
「職場が人手不足になったのは1人は結婚を機に退職して、もう1人は産休に入るから休むことになって…」
柚愛はブツブツと独り言を呟きながら、フォークを取り出した。