公然の秘密
店員が烏龍茶を持ってきたので、柚愛はポテトサラダと塩だれきゅうりと串カツの5点盛りを注文した。

「あんたは今日はどうしてここへきたの?」

店員がいなくなると、尾関は聞いてきた。

「久しぶりに外食をしようかなと思いまして…」

「久しぶり?

例の彼はどうしたんだ?」

すぐに尾関は気づいたと言う顔をすると、
「ごめん、今のはちょっと言い過ぎだったな。

答えたくないなら答えなくていいから」
と、言った。

「避けられているみたいなんです」

柚愛は言った。

「避けられてる?」

「この間の件以来、残業だ何だと言って彼に避けられてて…私が起きていないうちに家を出て、私が寝た頃に家に帰ってくるみたいなそんな感じで」

「…ああ、なるほど」

「ちゃんと話しあいたいのに、それが嫌だと言うように避けられてて…」

尾関が紅しょうがの串カツを差し出してきた。
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