お前が欲しくて堪らない〜年下御曹司との政略結婚
マンションに向かい、美鈴に怒りの矛先を向けた。

「失礼します、少しお話よろしいでしょうか」

「はい」

私は週刊誌の記事の件だと察しがついた。

「週刊誌の掲載された記事に弊社は多大なる迷惑を被っております、はっきり申し上げて、慶、いえ、社長は辞任を免れない状況です、奥様の存在が社長を追い込んでいるんです」

私は愕然とした。

でもその事で最近の慶さんの言動が理解出来た。

私の存在は慶さんに取って迷惑でしかない。

「よくご自分の置かれている立場を考えて、何をすればいいかお考えください、失礼します」

真莉さんはマンションを後にした。

俺は週刊誌の記事の対応に追われ、美鈴の変化に気づけなかった。

ある日、最近美鈴の笑顔を見ていないことに気づき始めた。

そう言えば美鈴との間で会話がない。

俺は疲れ切っていて、仕事から戻ると、シャワーを浴びて、テーブルに用意してくれた飯を食う。

食ってる間も会話がなかった。

俺は週刊誌の対応のことで頭がいっぱいだった。

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