アキを救えるなら私は何にでもなる
第1章 終わりの始まり


はっ。…夢か。今は、4月9日。アキがいなくなって3日たった。…いや、正確に言うと、3月25日から会ってなかったから、実際には、もう15日経過している。


こんな夢は、3日前から、ずっとみている。


3日前、アキの後任の家庭科教師が来た。その先生の名は、南風原 真知子。キミとの相性が非常に悪く、他の生徒とは合うけど、キミには、合わなくて、その先生から凄く嫌がらせを受けていた。例えば、実行委員に立候補したのに、私だけハブいたり。嫌なことばっかり。


いつしか、「…アキ先生、戻ってきて」と、ずっと思うようになった。


その日も、キミは夢を見た。いつも、夢の中だけ会える、アキの姿が、今日は、いつもより、美しく見えた。


「キミちゃん。今、あなたは、耐えれない程苦しいはず。だけど、そんな日々は、3月で終わる。4月になったら、空咲高校に来たらいいよ。」そんな事を言い残して、夢の中のアキは居なくなった。


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