The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
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「人間界に帰りたいけどあんな奴らと良好な関係とか無理」
スマホ燃やされ事件から1週間が経った。
私は今もあの5兄弟の家にも5兄弟に会う可能性のある学院にも行かずナイトメアでせっせと元気に働いていた。
「んー。私はもうこのまま咲良が帰れなくてもいいかも。せっかく仲良くなれたのに離れるのは寂しいし」
バイトの合間の休憩中。
いつものようにスタッフルームでミアに愚痴っているとミアはそんな私に愛らしい笑顔でそう答えた。
ああ、本当、天使だよ、天使。
悪魔だけど天使。
「…私も寂しいよ。でも帰りたいじゃん。ここはもう魔王に直談判して何とかしてもらおうかな…」
もう私が人間界へ帰る方法はそれしか思い浮かばない。
今までのことを全て伝えてどれだけ〝良好な関係を築く〟ことに無理があるのか理解をしてもらい、仕方ないと帰してもらうのだ。
無理です。無理ゲーです。と死ぬ気で伝える。
これに限るのでは?