The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「バッカス!ほら!これ!」
私はポケットからクッキーを出してバッカスへ差し出す。
「ナイトメアのクッキーだよ。これあげるから元気出して」
「…!ありがとう、咲良」
するとバッカスは今まで見たこともないほど無表情ながら目を輝かせて私からクッキーを受け取った。
袋を開けてクッキーを口に含んで飲み込むまで10秒もなかったと思う。
「元気出た?」
「さっきよりマシ。部屋には帰れると思う」
顔色が少しだけ良くなったバッカスを確認して私はその場から立つ。
バッカスもまだ少し辛そうではあったが私と同じようにその場から立った。
…これはまだお腹空いているな。
「バッカス、少し遠いけど私の小屋に来ない?そこでこれから昼食の続きを食べようと思っているんだけど一緒にどうかな?」
「…行く」
どうせ私もこれから昼食だ。
1人分が2人分に変わってもそんなに困ることはない。そう思ってバッカスを我が小屋の昼食へ誘うとバッカスはまた目を輝かせて頷いた。