The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「よかった。じゃあ次は誰の説得をしようか…」
正直ここからが難しいと思う。
残りの4人は全員望んでこの欲望の世界を楽しんでいる。
そんな4人全員が帰りたいと思えるのは相当骨が折れるのでは。
「そんな顔をするな、咲良。エドガー、クラウス、バッカスならきっとすぐに帰りたいと言うだろう」
不安そうな私にヘンリーは変わらず不敵に笑っている。
ん?帰りたい?すぐに?
あの欲望が具現化したようなエドガー、クラウス、バッカスが?
「本当に?ヘンリーには悪いけど全然信じられないんだけど…」
「間違いない。言い切ってもいい。だが…」
「だが?」
「ギャレット。アイツだけは俺の手でも追えないな」
「…え」
今まで保たれて来たヘンリーの不敵な笑みが、困ったような表情へと変わる。
ちょいちょいちょい。
ヘンリーがこんな顔するってギャレットは本当にやばそうだぞ。