The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
だからこそ最後の説得の相手、ギャレットへの説得に不安が募った。
ヘンリーに手に負えないと言わしめたギャレットだ。
エドガー、バッカス、クラウスのようにすぐに「帰りたい」と言ってくれるとは思えない。
立ち入り禁止!byギャレットと書かれた扉、つまりギャレットの部屋の前までついにやって来た。
「…アイツ帰りたがるかと思うか?」
ギャレットの部屋の前でエドガーが難しそうな顔をしている。
「えー。帰りたがらないでしょ。バッカスもそう思うでしょ?」
そんなエドガーに答えたのは苦笑いを浮かべるクラウスだった。
「思う。ヘンリーは何か考えがあるのか?」
無表情だがバッカスも明らかに諦めている顔だ。
「…考えならある。まあ、全て咲良の力量次第だがな」
バッカスに話を振られてヘンリーはいつものように冷たく、そして不敵に笑うと私を見つめた。
…わ!私!?