The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
クラウスは一体1人で何をしに来たのか。
突然のクラウス訪問にあまりいい予感がしないのだが。
「どうしたの?こんな時間に」
用事があるのなら明日の朝にでも伝えればいいのに。
何故か私の小屋にいるクラウスに私は不思議そうにそう聞いた。
「えっと、実は咲良に緊急のお願いがあってね」
するとクラウスは少しだけ困ったように笑った。
やっぱりいい予感がしない。
悪いことが起きそうだ。
「僕の恋人になってくれない?」
「…何番目の?丁重にお断り致します」
「ええ?僕の恋人だよ?なりたくてもなれない子たちがたくさんいる特等席だよ?嘘ついてない?」
「私にはとてもじゃありませんが、務まりません。申し訳ありません」
丁寧に頭を下げる私にクラウスは最初こそ余裕そうに甘い笑みを浮かべていたが、徐々にその表情が驚いたようなものへと変わる。
この様子だとまさか断られるとは思っていなかったようだ。
いや、断りますよ。苦手ですもん、遊び人オーラ満載のクラウス。
しかも絶対遊びだし、そもそも何番目のかを否定しない時点で最悪。