The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
さて、どうするか。
普段の私ならクラウスの話を聞いたとしてもこの話は丁重に断る。
クラウスの遊び人オーラは今でも普通に苦手だからだ。
話的に偽の恋人役をご所望らしいが、偽でも無理だ。嫌すぎる。
だが、これは大きなチャンスでもあった。
正直クラウスとの関係は良くも悪くもなく、日常的に関わりも少ない。
どうやって契約の話を出そうかと思っていた日々だったが、この話を出しに契約を持ちかけるのはどうだろうか?
仮に契約が難しくてもチャレンジする価値は十分あるのでは?
クラウスに見守られながら私は長い時間黙ったまま考えた。
そして時間にして2分体感時間的に30分ほどで私は答えを出した。
「本命彼女、1週間だけならなるよ。ただし条件付きだけどね」
「…条件?」
真剣な顔の私を不思議そうにクラウスは見つめ、私の次の言葉を待つ。