The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「それは大変だったね。お腹も空いたでしょ?とりあえず今はこれだけでも食べて」
「ありがとう!ミア」
話終えた私にミアは心配そうに微笑みポケットから個包装されたクッキーを出す。
それを私は半泣きで受け取った。
この頃になると最初こそ面接先の従業員であるミアに敬語で話していたが気がつけばその敬語もなくなっていた。
ミアは本当に聞き上手である。
「安心して、咲良。アナタは採用よ。今日からここで働いてね」
「へ?」
いつ面接が始まるのだろうと待っている私を見てミアが優しく笑う。
私はミアの言葉に思わず変な声を出した。
採用?面接は?
「今店長に私が話通してくるから。ちょっと待っててね」
状況をあまり理解できていない私を置いてどんどんミアは話を進めていく。
そしてこの事務所のような部屋からミアは姿を消した。