The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
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そしてついに人間界へ帰れる日がやってきた。
私と5兄弟たちは再び魔王城の謁見の間に来ていた。
ここ、魔界へ来た時のように謁見の間から私の部屋を繋げて私は人間界へ帰るらしい。
「…咲良、これからも僕が咲良の1番だからね。忘れないでよ?絶対だから」
「はいはい。わかっているよ、テオ」
人間界へ繋がっているらしい扉の前でテオが何度も何度も甘えるようにそう言うので私はテオの頭を優しく撫でた。
テオは気持ちよさそうにそれを受け入れている。
こんなにも可愛らしいが彼は冷徹冷酷魔王様だ。
ヘンリーたちを容赦なく叩きのめしている姿なんて私が知らなかっただけでちゃんと魔王だった。
「寂しくなるな。たった1ヶ月でも僕は離れたくないよ」
「大袈裟だなぁ。1ヶ月だけだよ?すぐだよ」
「それでも…」
寂しそうにしているテオはやはり可愛らしい。
ミアに見えてきた。