The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「…な、何…、咲良?いきなり大きな声出さないでよ…。このおバカ」
「すみません」
私の姿を見て苦笑いを浮かべているユリアさんに私は頭を下げて謝った。
驚かせようとは微塵も思っていませんでした。
「で?どうしたの?仕事復帰はまだ先でしょう?」
「そうなんですが実は…」
そこから私はユリアさんにいろいろオブラートに包んで家から飛び出してきたことを伝えた。
「あらあら。家出ねぇ」
「はい。もう帰りたくないんです。フルタイムで、いえ、ずっと終日働きます。住み込みでここに居させてください」
私の話を聞いた後、心配そうに私を見つめるユリアさんに私は真剣な顔で頭を下げ、お願いをする。
頼れるところがここしかない今この提案を断られたくない。