19年間のクサリ
ゆいの家から少し過ぎたところから母親に電話をする。
これは高校1年生からのルーティンだ。夜9時過ぎて帰るのは危ない。だから家に帰る前に電話して現在地を電話する。
「もしもし?今帰ってるよ~」
「んぁーい。あおいちゃん今どこら辺?」
「今おっきい道路のところ」
「わかったぁ」
母の電話の出方ですぐに分かった。お酒を飲んで、酔っている。
お酒を飲むのは毎日のことだから別にそこは大丈夫。ただ、ただ怖いのはその先だ。
「ただいま~」
「おかえり~ご飯食べなよぉ~」
家に帰ると昨日と変わらない母親がお酒にいい具合によってるっぽい感じのまま明日の朝飲む薬の準備をしている。
姉が作っておいていてくれている料理を温めて母の居るもとへ行き食事をとる。
薬の準備が終わった母親は眠り被りながら缶ビールをクッと飲む。
「あいか!もうやめとけ」
父親が酒を飲むのを止める
「なんで!?別にいいでしょ!いいよねあんたは!」
始まった。母と父の喧嘩。父はこれをコミュニケーションをとっているんだからだいじょうぶだと私に言ったことがある。
何が大丈夫なのか私にはわからなかった。
「ごちそうさま。お風呂入ってもう寝るね。おやすみ」
「ご飯は?食べたの?」
「うん。食べたよ。早く寝てね」
そういって私は母と父が寝ていた部屋を食器を持って出てそのまま風呂場へ向かった。