旦那様は征服者~琉聖編~
囚われる
「琉聖さん、ついに結婚すか?」
琉聖の部下の男・利郎が話しかける。
「うん、やっと受け入れてくれた」
ソファにもたれていた琉聖は煙草を咥えたまま、小さなプレゼントの箱を見て微笑んだ。
「プロポーズして結構経ってましたもんね」
「フフ…
やっと……小梢を俺だけのモノにできる…」
「琉聖さん?」
琉聖は、煙草の煙を吐いて更に微笑んだのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
大学の同級生だった、二人。
小梢のことを入学早々から目をつけていて、アプローチしてきた琉聖。
小梢は控え目で地味だが、同級生から“癒し系”だと密かに人気だった。
一方琉聖は、その完璧な容姿からイケメン王子と大人気だった為、ずっと小梢にはつり合わないからと断られ続けていて、約二年でやっと交際にこぎつけたのだ。
交際中も小梢は、穏やかに温かく包み込むように琉聖を癒し、益々琉聖の心を奪っていく。
すぐにでも結婚したかった琉聖だが、今度は就職して安定するまではとずっと保留にされていた。
そして二人付き合って四年目に入った、24歳の小梢の誕生日。
何度目かのプロポーズをしたのだ。
「小梢、お願い。もう…限界なんだ。
“うん”って言って?」
「はい!よろしくお願いします!」
「ほんと!?」
「うん!」
「嬉しい!」
琉聖は小梢を力強く抱きしめた。
「苦しい…もう少し緩めて…?」
「ごめんね…嬉しくて……」
「うん…」
「ねぇ、今から婚姻届出しに行こ?」
「え?い、今から…?もう役所開いてないよ?」
「でも、提出はできるよ。嫌?」
琉聖の鋭い目。
小梢はこの目が少々苦手だ。
何も言えなくなるのだ。
琉聖の部下の男・利郎が話しかける。
「うん、やっと受け入れてくれた」
ソファにもたれていた琉聖は煙草を咥えたまま、小さなプレゼントの箱を見て微笑んだ。
「プロポーズして結構経ってましたもんね」
「フフ…
やっと……小梢を俺だけのモノにできる…」
「琉聖さん?」
琉聖は、煙草の煙を吐いて更に微笑んだのだった。
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大学の同級生だった、二人。
小梢のことを入学早々から目をつけていて、アプローチしてきた琉聖。
小梢は控え目で地味だが、同級生から“癒し系”だと密かに人気だった。
一方琉聖は、その完璧な容姿からイケメン王子と大人気だった為、ずっと小梢にはつり合わないからと断られ続けていて、約二年でやっと交際にこぎつけたのだ。
交際中も小梢は、穏やかに温かく包み込むように琉聖を癒し、益々琉聖の心を奪っていく。
すぐにでも結婚したかった琉聖だが、今度は就職して安定するまではとずっと保留にされていた。
そして二人付き合って四年目に入った、24歳の小梢の誕生日。
何度目かのプロポーズをしたのだ。
「小梢、お願い。もう…限界なんだ。
“うん”って言って?」
「はい!よろしくお願いします!」
「ほんと!?」
「うん!」
「嬉しい!」
琉聖は小梢を力強く抱きしめた。
「苦しい…もう少し緩めて…?」
「ごめんね…嬉しくて……」
「うん…」
「ねぇ、今から婚姻届出しに行こ?」
「え?い、今から…?もう役所開いてないよ?」
「でも、提出はできるよ。嫌?」
琉聖の鋭い目。
小梢はこの目が少々苦手だ。
何も言えなくなるのだ。
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