旦那様は征服者~琉聖編~
自宅マンションに帰ってからも、ずっと機嫌が悪い琉聖。
あくまでも小梢にはいつも通り優しいが、育実がかなり当たられている。
「育実~お茶!」
「はい!少しお待ち下さい!」
「は?待てない!早くして!」
「あ…琉聖、私が入れてくるよ!」
「あ、ダメ!小梢はここにいて!行かないで!?」
甘えるように抱きつく琉聖だった。


「琉聖?」
「ん?」
「やっぱり怒ってる?断ろうか?」
食事後ソファに並んで座り、コーヒーを飲んでいる二人。琉聖の顔を覗き込んで言った、小梢。
「大丈夫だよ。付き合いみたいなもんでしょ?
俺も父さんの付き合いでクラブとかに行ったりすることあるから、グループなら許可する。
言ったよね?小梢がいい子にしてたら、ダメだなんて言わないって」
「うん…ありがとう」
「でも…苦しい……」
「え?ど、どうしよう…」
「小梢、ギュッてさせて?」
「うん」
そう言って、琉聖の胸に抱きついた小梢。
それを力強く抱き締めた。

「小梢…好き。
好きだよ!好き、好き、好き、好き、好き、好き………」
「うん…」
「小梢は?」
「好きだよ…」
「ほんと?」
「うん、ほんとだよ!」
見上げて、頬に触れ撫でた。

「だったら、俺のこと愛して?」

寝室に移動した二人。
「小梢…来て?」
ベットに腰かけた琉聖が、両手を広げて言った。
ゆっくり琉聖の元に向かい、膝の上に跨がった。
琉聖が小梢を少し見上げ、小梢の口唇をなぞる。
「小梢、キス」
ゆっくり顔を近づけ、口唇を重ねた。
「ンンン……」
琉聖の手がワンピースのファスナーにかかり、ゆっくり下ろされた。
そして背中の線を琉聖の指がなぞるように滑った。
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