旦那様は征服者~琉聖編~
意思がなくなる
「あ、起きた…!小梢…可愛い~」
「琉…聖?」
何度も果てて、目が覚めた小梢は琉聖に腕枕をされ抱き締められていた。

「まだ、お昼だよ…」
「え?あ、私…」
「また、失神したんだよ…
可愛い……俺の愛情全部受け止めて、失神するなんて…!」
「あ…あ……」
「ん?どうしたの?震えてる~!小動物みたい~!」
楽しそうに言って、小梢にキスをした。

「琉聖…」
「んー?」
「私と……」
「ん?」
「離婚……」
「はぁぁ?」
「う、ううん…何も、ないよ……」
「だよね~?」
小梢はずっとこの日、震えが止まらなかった。

「小梢、はい!あーんして?」
その日の夕食後。
コーヒーを飲んでいる二人。
突然、琉聖が小梢の顎を優しく持ち言い出した。

「え?それ、何?」
「ん?俺達が二人でいる為の、薬。
大丈夫。害はないよ!」
「やだよ。なんか、怖い…」
「小梢!」
「え?」
「俺の言うこと…聞けないの?」
「え……」
「無理やり、飲まされたい?」
「でも、嫌だよ!薬なんて…病気でもないのに……」
「そう…」
すると琉聖は、小梢の鼻をつまんできた。

「口、開けててね!」
「嫌!!」
口をつぐむ、小梢。
「でも、口開けないと息できないよ?」
頑なに開けない小梢と、鼻をつまみ続ける琉聖。

「んんんーー!!」
「ほら、顔が赤くなってきた……!
ほらっ、開けないと…!死んじゃうよ?
でも、こうやって我慢してる顔も可愛いね~!
煽ってる?」
「んんっ!!んー!んー!」
頭を振る、小梢。
「ほらっ、意思が薄れてきてるんじゃない?」

「プハァ……!!!はぁはぁ……」
小梢は我慢の限界をとうに越え、無意識に口を開けてしまう。

「はい!小梢の負け~!」
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