世界で一番大好きです。

水瀬さん...


そこには、綺麗に薄めのお化粧をして、髪も毛先を巻いている可愛らしい水瀬さんの姿があった。



「水瀬様かわえぇ〜!」


「いやいや! 花園様の方が何倍も可愛いだろ〜!」



そんな言葉、全く私達には届かず、私はただ、眉を下げて落ち込んだ。


敵わない...水瀬さんには、敵わないよっ...



「なんか、香水臭くね?」



えっ?と思って如月君を見れば、真顔で鼻をつまんでいる如月君がいた。


香水?


私も少しクンクンと嗅いでみた。


いい匂いがするけど...



「き、きっと花園さんよ」



水瀬さんがそんな事を言う。


私は首をブンブン振って違うとアピールした。


私じゃないっ...!


私こんなにいい匂いしないよっ...!
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