そのサキュバスは夢を見る

『素直』じゃない私…

その次の夜もまた、ティト様は私の前に現れた。
そっと手を引いて宿に向かう。
本当に自然に…


いつものように身支度をして彼の前に立つと、彼はロープを取り出した。

「今日はね、俺がナンネをいじめてあげる。動けないようにしてさ。」


彼は私に服を着せたままベッドに縛り付けた。
両手は柵に縛られ、足は開いたまま固定され、スカートが乱れて今にも中が見えてしまいそうだった。

私は、きっと嫌がるべきなのだろうと思い、演技を始める。

「『やっ…そんな…!!こんなの酷すぎます…解いて…!』」

彼の望みが当たりだったのか、彼も私に合わせるように少し怖い表情で私を見て返す。

「ん?…ダメだよ。ナンネが本当の気持ちを言うようになるまで、たっぷりいじめてあげなきゃ。」

「『やっ…!』」

「こんなに心配してるのに、分かってくれようとしないナンネが悪いんだよ?」

彼は顔を近づけ、睨みつけてそう言うと、少し乱暴に私の服をはだけた。

「へえ、触ってもいないのに感じてるの?ココ、固くなってきてるみたいだね。…それともさ、俺の前に誰かに触らせた?」

「っ……」

私は何故か強い羞恥心と、彼から感じる雰囲気に怖気付いたらしく震えてしまい、何も言えなくなってしまった。

「答えてよ、ナンネ。」

彼の初めて見る真剣な表情。
演技のはずなのに、ずっと優しくしてくれていた彼の、本当の怒りのように思えてしまう。

「…『貴方だけなのに…誰にも触らせていないわ!貴方だけよ!!』」

私は必死に演技を続ける。

「じゃあ、俺にいじめられたくて感じてるんだ?いやらしいナンネ…!」

彼は私をじっと見つめながら、私の中心に手を這わせた。

「ん…っ…!」

「…何これ?こっちもなの?もうこんなにしてさ。」

淡々と繰り出される彼の『台詞』。
無表情になった彼は、私の奥に指を差し入れていく。

クチュリと音がした。

「っ、ひぅっ…!」

その時に私は初めて、自分が本当にもうすでに彼を感じているのが分かった。

彼は私を強く抱き締め、その彼の温もりが私に伝わる。
彼が私の耳元で真剣な声で囁いた。

「…お仕置きしなくちゃ。縛られて問い詰められただけで感じているのに、まだ素直じゃないナンネ…俺が一晩掛けて、いじめて分からせてあげる……」
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