そのサキュバスは夢を見る

『お仕置き』

彼は私が果てるまで、胸の先と私の奥を自らの指でいじめ続けた。

「はあっ、はあっ…!あぁぁぁっ…んやぁぁぁ!!」

自分で触れなくとも私の奥からは蜜が滴り落ちているのが分かる。
彼はずっと無表情のまま、私の顔だけを見つめて先を続ける。


しばらくすると、彼はおもむろに私の護身用のナイフを取り出した。
それは隠しておいたはずで、簡易鍵も掛けていたはずなのに、彼はすんなりと抜き取る。

「!?」

そして驚く私を冷たい目で見つめ、彼は指の代わりに、その鞘に自らの舌を這わせて濡らすと、私の蜜で濡れた奥にゆっくりと差し入れていった。

「っ、やあああっ!!」

「…すんなり入ったね。ナンネのココ、すごく喜んでいるじゃない。ナンネはこんなものでいいんだ。俺じゃなくて。」

彼は私の反応を見るように私をじっと見つめ、鞘の抜き差しをゆっくりと繰り返しながらそう言った。

「い、嫌っ…!これは嫌あっ!!」

否定の言葉は基本的には禁句だったにも関わらず、私は激しく首を横に振り、たまらずそう叫ぶ。
けれど彼は無表情。温かみのない声で私を見つめたままこう言い放った。

「まだだよ。たまに動かしてあげる。たまに身体も触れてあげる。だからしばらくこれで遊んでいなよ。」


慣れっこだったはず。
一晩中責められていたぶられて、痛めつけられて過ごすことくらい。
それなのに私は……

「っ…お願いっ…嫌あっ!一人にしないで!!」

私に手も触れられないほど離れ、私の哀れな姿を無表情で見つめ続ける彼。

涙が目に溜まる…
彼に抱きしめられたくて、温もりが欲しくて、突き放された身体が彼を求める。

「良い姿だよ、ナンネ。自分を持たない可哀想なナンネは、俺が思い知らせてあげる。」


彼は言ったとおり、動けない私の中の鞘を時々抜き差しし、私の両胸の先に自分の舌を這わせて私を昂ぶらせては、すぐに放置することを繰り返した。

私の身体を抱き締めることもなく、いつものような優しい言葉を掛けることもない。

泣き叫ぶ私など、まるで見ていないかのように…

「やあああ!!…っ、あっ、あっ、あぁぁぁ!!お、お願いっ…お願いっティト!!あぁぁ!!し、めてっ…だ、抱き締めて…嫌あああ!!」

親を乞う子供のように、私はティト様を求めて泣き叫び続けた。
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