年上同期から恋人へのロード
「はぁ~っ、とりあえず良かった」
と安堵してPCに向かった。
「いいなぁ~、笹田さん。女性の私でも何とかしてあげたいと思うくらい可愛くて・・・あんな風に甘えられたら、今も先輩と付き合っていたのかな」
ふと、別れた先輩のことが頭によぎった。
「ダメダメ!いつのこと思い出してるの!今は決算、決算」
と頭をブンブンと左右に揺らし、切ない思い出を払拭した。
私は高校の時、陸上部だった。大好きだった先輩は、1つ年上の栗田駿先輩。
栗田先輩と私は高跳びの選手。
栗田先輩は爽やかで明るく、みんなが憧れる先輩だった。
私は試合メンバーに選ばれなかったけど、先輩は県内の大会でいつも上位に名を挙げるほどだった。
夕陽を浴びて背面飛びする先輩の姿は、息を呑むほど素敵で、1枚の写真のように私の脳裏に焼き付いている。
今でも思い出すと胸が締め付けられるような切ない気持ちが蘇る。
他の女の子は、先輩にタオルを渡したり、「ねぇねぇ先輩」と甘えた声で話しかけていた。
私はというと
「先輩、他の先輩も後片付けしてるんですよ、先輩も少しは手伝ってください」
と好きな気持ちとは裏腹に先輩に憎まれ口を叩いていた。
そんな私に
「ごめん、わかったよ、牧瀬」
と栗田先輩は優しい笑顔を向けて、私の肩にポンと軽く手を乗せ、後片付けをし始めた。
と安堵してPCに向かった。
「いいなぁ~、笹田さん。女性の私でも何とかしてあげたいと思うくらい可愛くて・・・あんな風に甘えられたら、今も先輩と付き合っていたのかな」
ふと、別れた先輩のことが頭によぎった。
「ダメダメ!いつのこと思い出してるの!今は決算、決算」
と頭をブンブンと左右に揺らし、切ない思い出を払拭した。
私は高校の時、陸上部だった。大好きだった先輩は、1つ年上の栗田駿先輩。
栗田先輩と私は高跳びの選手。
栗田先輩は爽やかで明るく、みんなが憧れる先輩だった。
私は試合メンバーに選ばれなかったけど、先輩は県内の大会でいつも上位に名を挙げるほどだった。
夕陽を浴びて背面飛びする先輩の姿は、息を呑むほど素敵で、1枚の写真のように私の脳裏に焼き付いている。
今でも思い出すと胸が締め付けられるような切ない気持ちが蘇る。
他の女の子は、先輩にタオルを渡したり、「ねぇねぇ先輩」と甘えた声で話しかけていた。
私はというと
「先輩、他の先輩も後片付けしてるんですよ、先輩も少しは手伝ってください」
と好きな気持ちとは裏腹に先輩に憎まれ口を叩いていた。
そんな私に
「ごめん、わかったよ、牧瀬」
と栗田先輩は優しい笑顔を向けて、私の肩にポンと軽く手を乗せ、後片付けをし始めた。