田舎猫と都会猫、のはなし。
夢を見ているんだ、
きっとそう。
眩しい…
目を開けると、眩しい光の装飾が
飛び込んできた。
ふわふわしているのは
着ていたガウンの感触。
気がつくと長いカウチソファの上に
もたれて寝ていたようで
「目が覚めたみたいだね、おはよう。」
都会猫は向かいの席に座って
なにか飲んでいた。
「眠ってたの?」
「そうだよ。寝顔が可愛かったよ。」
恥ずかしくて顔を伏せた。
「これからは
一緒に働いてもらうからね。
よろしく。」
軽く頭をなでられた。
「落ち着いたら、これに着替えて。」
渡された服は黒服だった。
都会猫が身につけている服と
同じ色。
「今日からよろしく。
そう、ここでの挨拶は、この遅い時間でも『おはようございます』だから。
覚えといて。
じゃさっそく、おはようございます。」
「お、おはようございます!」
~暗転~