普通高校生ワタルの非日常日記
だが10分くらいは知り合いしか通らなかった。

「あっれ?野々宮くーん。そんなとこで何してんのー?」

うわーー一番絡まれたくない人が来た。中学は一学年2クラスしかないせいでこのチャラ男くんといつも同じクラスだったし、無駄に絡んでくるし、ていうかネクタイ閉めてないで首からぶら下げているだけですけど。

「おおおはよう、桜木くん。ちょっと吉崎さんに頼まれごとを、へへ」

愛想でもいい、笑いかけよう。
笑えば良いと思うよ。

「カスミだったら三浦パイセンとコンビニでコーヒー飲んでんぞ。」

くそがぁ。
畜生。
人が仕事してるのに。
ていうかリボンはどうしたリボン。
あれ、そういえば吉崎さんリボン緑付けていたような。
あれれ。
僕は混乱しつつ何か桜木くんが言っていた気もするが、「♪騙された!騙された!」と言う事実の木霊の大合唱でいっぱいいっぱいだった。

「まあなんか知らんけどじゃあな」

桜木くんさようなら、そして事実をありがとう。
始業式早々僕は不運に見舞われてると悲しい気持ちになった。

その後も何人か知り合いにからかわれてその度追い返すように、シッシッと手で動作をした。
てか何人いるのかくらい聞いておけば良かったなと後悔する。
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