普通高校生ワタルの非日常日記
よくわからなかった。
何を言っているのかわからなかった。

「あと一人、僕と同じように能力者が来るよ。でも佐々木さんは遅刻魔だから待ってたら野々宮くんも遅刻してしまう。終わりにして教室に行こう。」

全く何言ってるかわからない。
とりあえず「はい。」と返事をしてついて行った。

野々宮渉15歳、人生が変わることを期待していたら周りが変わった(?)人に寄り付かれました。

教室は中学が2クラスに対して3クラスになっていた。
馬場(?)くんは1組にすんなり入った。
僕は掲示板で何組か探そうと張り紙を見ようとすると馬場くん(おそらく)はドアギリギリで顔を出した。

「野々宮くんもだよ。早くおいで」

「はい」

もう何も逆らわないことにした。
ちらっと見えた分には確かに1組だったからもう間違いないのだ。

入ると知り合いだらけの大運動会である。
知っている人ばかりでやっと現実の世界に戻った気分になった。

「わっくんまた一緒のクラスかー、よろしくー」

幼稚園の頃からの友達もいた。
馬場くん(たぶん)は窓際中央の席について上向きにため息をついている。

「ななちゃん、あの外部生くん知ってる?僕のこと知っていたんだけど、小学校とかいたっけ。えっと」

そういってメールの送った画面を開く。

「馬場、彰人」

「さあ。七海しらない。でもめちゃくちゃイケメンだよねー。わっくん仲良くなって七海を紹介してよ!」

それどころではないんです、勘弁してください。
彼の方を見ると3人ほどに囲まれて会話をしていた。
じゃあ彼は一体、僕のことをどこで知ったんだ。

「視える」

と言っていた。
何でも、みえてしまうのだろうか?

「おーい、そろそろ先生来るんじゃない?座っておいたら?わっくんそれこそ五十音だからその馬場くんの前の席じゃない?」

「そうね」

「え、そうねとかオカマくさ」

ふらーっと馬場くん(らしき)の方に目を向けたまま席の方まで行った。
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