黒王子からの甘すぎる溺愛
シーンと静まった体育館で、わたしの声が微かに響いた。


「せ、聖那」


「噛んでるからダメ。もう1回」


「えぇっ」


慣れてないんだから噛むに決まってるじゃん!


それに聖那って…なんか恥ずかしいもん。


「いいからはーやーく。せーの?」


「っ聖那!」


今度は体育館いっぱいに私の声が響いた。


うぅ〜…恥ずかしすぎる。
名前呼ぶだけでこんなに緊張しないのにぃ。
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