一番好きなのは、キミだから
中条さん、怖いなぁ。
あたしは、思わず身震いした。
──真宙くんはさっき、ああ言ってくれたけど。
『休日も七星ちゃんに会いたかったから』って言ってくれて、嬉しかったけど。
店を出て歩いていく2人の後ろ姿を見ていると、どうしても胸がしんどくなる。
中条さんは、あたしから2人の姿が見えなくなるまでずっと、真宙くんの腕を掴んでいたから。
「はぁ……」
これから真宙くんは、中条さんたちと過ごすのか。
良いなぁ、中条さん。
真宙くんと、同じ地元で。
真宙くんとの " 共通の友人 " がいて。
良いなぁ……真宙くんと、仲が良くて。