一番好きなのは、キミだから



あまりジロジロ見られると、良い気しないな。


「ふーん。あなたが最近、スミくんお気に入りの女の子。まぁ……確かにちっちゃくて、可愛らしいけど」


" ちっちゃくて、可愛らしい "


なんか、嫌な言い方。

これは、褒め言葉として受け取って良いのだろうか?


「ふふ。ほーんと見れば見るほど、あどけなくて。スミくんの小学生の妹の奈紗ちゃんみたいに、とっても可愛らしい」


くすくすと笑う中条さん。


「……何が言いたいの?」


「ああ、そうそう。わたしは、スミくんが好きなんだけど。あなたは?」


おそらくあたしより15cmは背が高い中条さんに、上から見下ろされる。


きっと、ここで負けたらダメだ。


「あたしも……真宙くんが好きです」


「へぇー。それじゃあ、わたしたち……ライバルだ?」



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