一番好きなのは、キミだから



「今日も古賀は、めちゃくちゃ可愛い」


おいおい、朝陽。さっきから顔にやけてるぞ。


朝陽は、七星ちゃんの友達の古賀ちゃんのことが好きらしい。

高校受験のときに、古賀ちゃんの笑顔に一目惚れしたと言っていた。


古賀ちゃん……肩下まであるストレートの黒髪にメガネ姿の、パッと見は真面目そうな、どちらかというと地味な女の子。

キラキラしてる朝陽とは、正反対な感じ。


だから……失礼ながら、古賀ちゃんと全く関わったことがない俺からすれば、正直どこが良いんだ? って思ってしまうけど。


古賀ちゃんごめん、と俺は心の中で謝る。


ただ、彼女は七星ちゃんの友達だから。
古賀ちゃんは、確実に良い子なんだろうなっていうのは分かる。


中学時代からモテモテのあの朝陽が、珍しく自ら惚れるくらいだから。


彼女にしかない、魅力があるんだろうな。


まぁどちらにしろ俺は、七星ちゃん以外の女子は興味ないけど。



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