一番好きなのは、キミだから



あたしは、真宙くんに勢いよくクッキーの入った袋を差し出した。


「……ぷっ!」


すると、真宙くんが突然吹き出し、クスクスと笑いだした。


なに!? あたし、何か変なことした!?


「いや、ごめん。七星ちゃん、さっきは落ち込んだ様子だなと思ってたら、今度はめっちゃ元気だなと思って」


え!?


「そういうところ、分かりやすくて本当に可愛い」


可愛いって。


「七星ちゃんって、すぐ顔に出てしまって、嘘とかつけないタイプでしょ?」


「たっ、確かにそうかも」


「俺、素直な子は好きだよ?」



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