一番好きなのは、キミだから
放課後。
このあとケーキ屋さんでのバイトがあるあたしは、授業が終わるとすぐに教室を出て、下駄箱へと急ぎ足で向かう。
「七星ちゃん!」
すると、下駄箱のところであたしは後ろから誰かに呼び止められた。
「まっ、真宙くん!?」
振り返ると、すぐ後ろに立っていたのは真宙くんで。
彼と思わず目が合って、心臓が飛び出しそうになる。
……数日ぶりに、真宙くんの顔をちゃんと見たかもしれない。
「七星ちゃん、これからバイト?」
「うん、そうだけど……」
「俺、七星ちゃんに話があるんだ。バイト前に悪いんだけど、少しだけ良いかな?」
……話って、何だろう?