一番好きなのは、キミだから
「えーっと……」
これは、もしかして誘われてる?
真宙くんと、恋人同士になって数日。
真宙くんと両想いになったことは、なんとなくタイミングが掴めずに、まだ学校の友達にも誰にも話せていなかった。
だけど……。
「あの。あたし、か……」
「悪いけど、それはダメ」
え?
『あたし、彼氏がいるので』と、彼らのお誘いを断ろうとしたあたしの言葉は、誰かの声に遮られてしまった。
その声の主は……。
「え、澄野!?」
私服姿の真宙くん、だった。
突然の真宙くんの登場に、クラスメイトの山岸くんと東尾くんとともに、あたしも目を丸くする。
「つーか、なんで澄野がダメとか言うんだよ」
「そうだそうだ。新川さんがダメって言うならまだしも……」
東尾くんと山岸くんが、真宙くんを睨みつける。