一番好きなのは、キミだから



「……へ?」


あっ、あたしを欲しいって!?


真宙くんの予想外の言葉に、つい間抜けな声が出てしまった。


「お持ち帰りしたいくらい、今日もめちゃくちゃ可愛い……って、俺はまた何を言ってるんだろう。恥ずかし……」


真宙くんの顔が、頭から湯気が出そうなくらい真っ赤になっている。


「家族で食べるケーキを買いに来たって言うのは、もちろんだけど。本当は……一番は、七星ちゃんに会いたくて来たんだ」


「昨日も、学校で会ったのに?」


「そんなの、可愛い彼女には毎日でも会いたいよ」


……えっ!


「期末テストが終わるまでは、学校以外で会うのはよそうって言ってたのにごめん。でも、『七星ちゃん、今頃バイトかな?』って家で考えてたら……会いたい気持ちが溢れて止まらなくて。気づいたらここまで来てた」



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