一番好きなのは、キミだから
まずは買い物を楽しもうと、ふたりでのんびりと街を歩く。
真宙くんと歩いていると、すれ違う女の人が真宙くんのことをちらちらと見ていく。
「あの人、モデルさん?」
「超かっこいい〜」
というような声さえ聞こえてくる。
今日の真宙くんの格好は、白のシャツと黒のスキニーパンツ。
その上に、ネイビーのテーラードジャケットを羽織っている。
真宙くんはスタイルが良いから、ほんと何を着ててもかっこいい。
「どうしたの? 俺のことじっと見て」
「いや……」
かっこよくて見惚れてたなんて、言えない。
「そういえば、七星のその星のイヤリング可愛いね」
真宙くんの指が、さりげなくあたしの耳に触れた。
ほんの一瞬触れただけだったのに、その場所がかっと熱を持ったように感じる。
爽やかな微笑みを向けられ、鼓動が速くなるのを止められない。
きっと赤くなっているだろう頬を見られないよう、あたしはそっと顔を横に向けた。